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ふっかさんへの感謝と横さんへの思い

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ダーツとの出会い 

私が最初にダーツをはじめたのは、新横浜駅近くにある横浜ハニーズカフェというお店だった。一番最初の就職先及びアパートの近くにあったためふらっと立ち寄ったのがきっかけだ。後々知ることになったのだが、そのお店は、オーナーのAckeyさんをはじめ、牛君や、大澤昂也君など、県内でも強豪が集まるお店で有名だった。

今から振り返れば贅沢な環境だったと思う。インターネット上や書籍にまだまだ情報が少なく、ダーツの上達法などが確立されていない時期に、本格的かつ理論的に教えてくれる人が傍に居たというのが、私のダーツ人生で一番の財産だと思う。

ダーツを一時期離れる

だが、それから、宮城県に転勤するにあたり、環境がガラッと変わった。家の近くにそもそもダーツバーが無い。家から30Kmくらい離れたところに、ダーツバーが何件かはあるのだが、横浜ハニーズカフェと比べてしまうと、レベルも落ち、値段も高く、何より遠くて通うのが面倒だった。それでも尚、頑張って練習は続けていたのだが、周りに詳しい人間がおらず、我流で練習を進めるうちに、肘を痛めた。そして、あの震災の際に、自宅に設置してあったハードボード及び、ダーツが落下し、シャフトが折れた。また、転職を機に更に環境が変わり、ダーツが面倒になり止めた。

昔の師匠からfacebookで連絡がある

横浜ハニーズカフェに通っていた際に、特に親しくしていただいた方が2人いる。一人は、横さんで、もう一人はタカ兄だ。ダーツが上手くなりたくて悶々としながら通い詰めていた際に、いつもお店にいた常連だ。仕事よりもダーツに夢中になるにつれ、夜中もしくは朝まで練習することもあった。技術的なところは、あまり細かく言ってこず、とにかくダーツを楽しくプレイするお二人だった。横さんなんかは、酒がものすごく好きで、毎日飲んでいた。最初のほうは、飲んでいるイメージしかなかった。朝まで飲んでいた時に、ときたま投げる姿を見て、惚れ惚れしたのを覚えている。なんて素晴らしい飛びだと。横さんのダーツは、いったん上方向に舞い上がり、フォークボールのようにガクんと落ちて、矢速が上がって的に命中する。俺もそうなりたいと思って、横さんを師匠のように慕って練習をした。

宮城に転勤した際、私は逃げるようにして横浜を去った。元々常識が無い人間で、挨拶とか礼儀とかを知らなかったというのもあるし、言い出しらかったというのもあるし、また会えると思っていた。当時はそれで良いと思っていた。宮城で自分のダーツを見つけ、上手くなり、再度横浜に行こうと決意していたのを、微かに覚えている。

しかし、結局それは実現することが無かった。理由は後から述べる。

2016年のいつだったか、携帯の機種変更をした際に、Lineの設定を誤って、勝手に友人として登録するような設定にしてしまった。そしたら、旧友の友達追加がどどどっと押し寄せてきた。その中にタカ兄の名前もあった。複雑な気持ちだったが、無視したりするのもおかしいので、友達追加をしつつ、軽く挨拶した。横さんとタカ兄とは、おそらく1年も交流が無かったし、離れてから8年ほど経過していたので、覚えてくれているか微妙だったが、タカ兄は私のことをしっかりと覚えていた。それが、一度は気持ちが離れたダーツの再開のキッカケとなる。

ギター&ダーツバー ふっかさんとの出会い

友人から、大和町吉岡に、ダーツバーがオープンしたとの情報を聞いた。ふっかさんは、ダーツバーとしてはいったん営業を終了し、新たにリニューアルオープンするので、詳細な情報は記載しない。ふっかさん自体は今後も営業を継続するので、迷惑がかかるといけないので。。。

タカ兄と久しぶりに連絡が取れたこともあり、久しぶりにダーツをやってみようかという気持ちになった。ふっかさんは、もともとダーツバーではなく、ミュージックバー?だった。ギターやドラムが置いてある。何を思ったか、お客さんを増やすためにダーツを置きたいと思ったらしい。そして、実際に置いたのだが、元々誰か経験者がいるわけでもなく、店長もお客さんもみんなが初心者という環境だった。

はじめて行ったときに、衝撃を覚えた。置いてあるマシンはD-1のオフラインが1台のみ。そして、久しぶりに投げてみて更に驚いた。フォームが体が覚えているのだが、指先からダーツが離れない。。。投げても投げてもアウトボードになる。経験者であると強がっていたものの、お店の中で一番下手くそ。久しぶりに、負けず嫌いに火が付いた。ひとまず、家で古いバレルを探してきて、友人の事務所にあるダーツライブ200で投げ込んだ。いったん覚えたフォームはすぐに忘れるものではないので、すぐに感覚を取り戻した。

ダーツが楽しいとまた思えるようってきた。

年末年始に毎日通う

ふっかさんには、古株や常連がいないため、気楽な環境だった。毎日楽しくやれるのが嬉しくて仕方がなかった。なので、年末年始も毎日通った。その頃には、以前の腕を超えたかなと思えるようになってきた。でも、正確にはわからない。なぜなら、ふっかさんのD-1には、カード機能が無いので、自分のレーディングなどを確認する方法が無いからだ。

レーディングは、励みになる一方、害にもなると私は思う。ダーツはスタッツで強さを測れるとは思っていない。Aフライトでも弱い人はたくさん見たし、Bフライトでもブルに強くて手ごわい相手もたくさん見た。しかし、害になるとは言え、成績がしっかりと出る以上は気にしないはずがない。特に、お勉強が得意だった自分にとって、成績は何よりも重視されるものであり、成績が低いのは気にならないはずはなかった。

ふっかさんは、成績など気にしない、ダーツを楽しむための場所としては最適だった。

今頃になって横さんのことを思い出す。横さんは、ダーツライブで12くらいのレーティングだった。しかし、横さんはめちゃくちゃ強かった。横さんとダブルスを組むとなかなか負けない。勝負所ではきっちり決めるし、とにかくハートが強い。そして、実力が無い私の力を100%以上に出すことが上手だった。私のプレッシャーになることは絶対に言わないし、盛り上げるのが上手だった。自分が上手になったような感覚を持たせてくれて、更に練習をしようという気持ちになった。そういうダーツをする人だった。

横さんの試合の動画を参考までに貼る。

Div 5 Final 横溝寿明・竹原光子 v 鈴木英行・郄橋直之 - THE FINAL 2009 1st Day

横さんと話したい。

ふっかさんのハウストーナメントで優勝

1月の大会のシングルスと、2月の大会のシングルス及びダブルスで優勝をした。その後に飲む酒は格別だった。今までダーツで優勝をしたことが無かったので、ものすごく嬉しかった。どんな大きな大会であれ、小さなお店の大会であれ、勝つことの価値に差はない。

その後に、facebookにて写真をアップしたところ、タカ兄がコメントをくれた。「今まで勝つところ見たところなかったけど、まぐれで勝ったのか?」とでも言いたげな、茶化したコメントだった。そこで、「今年中にAフライトになりますよ!」と強気に言い切った。まだ、横浜に行きますとまでは言わなかった。まだ、心の準備が出来ていなかったからだ。

横さんの死を知る

ダーツが楽しくて楽しくて仕方が無い。実力もついてきた。もう一度、あの頃の仲間と打ちたい。横さんと会いたい。タカ兄とも会いたい。そういう気持ちが日に日に強くなっていき、横浜ハニーズカフェのことをよく検索するようになっていた。牛君が、ハニカフェに就職したということ、今やプロで活躍していることを知った。タカ兄も、時折、Ackeyさんを超えるレーティングで大会にエントリーしているようだった。

横さんの名前はどこにも見つからなかった。横さんは、行動が謎なこともあって、私生活も謎で、仕事をしているところも、ダーツをしているところも、あまり見たことが無かった。大会にもエントリーすらしないことが普通だったので、特別不思議には思わなかった。

しかし、2017年の2月頭、衝撃の事実を知る。ハニカフェでハウストーナメントを開催すると言うのだ。横さんの一周忌、追悼。頭が真っ白になった。意味がわからない。横さんは、確かにかなり年上だったが、そんなに高齢でもない。思い切ってタカ兄に聞いてみた。横さんは、肝硬変を患って亡くなったらしい。

自宅に引きこもる

ダーツボードを自宅に設置した。横さんの死を知ってから、しばらくは何も考えたくなかった。飲みながら楽しくダーツをしようとも思えなかった。

いつかまた、自分の気持ちに整理がついたら、自分の師匠にその姿を見せたいと思うのは、人間誰しもわかるのではないだろうか。

いつかまた会える。いつかやろう。

自分が死ぬことなど有り得ない。横さんが死ぬことも有り得ない。そんな、根拠も無い妄想を元に計画をしていた自分に腹が立つ。

無心でダーツを投げた。かつては、嫌なことがある度、酒や薬に逃げた。逃げ出しがちだった自分が、ダーツによって強くなったのを感じた。ダーツさえやっていれば、気持ちが保てる。

横さんは何を考えて投げていたのだろうか。もはや、答えはわからない。

教えることの楽しみを覚える

横さんのことにあまり整理がついていなかった。私は横さんに恩返しがしたかった。でも、横さんは恩返しを求めただろうか?見返りを求めただろうか?それはただ単純に私がそうしたかっただけだ。

最近は、いろいろな人にダーツを教えている。かつて、横さんやタカ兄が自分にそうしてくれたように、周りの人にそう接している。技術的なところだけではなく、ダーツの楽しさを教えたい。ダーツは遊びに過ぎないかもしれないけれども、ダーツによって人生がより豊かになることは間違い無いし、何より楽しい。

よく、私は、ダーツに対して暑苦しいと言われることがある。ダーツのことになると、つい夢中になってしまう。それは当然だ。私は、より暑苦しい人達を知っているし、そういう人と一緒にダーツをやってきた。そして、ダーツのダの字も知らない自分が、こんなに語るようになってきている。周りの人達もそのうち、こっち側に来るだろう。暑苦しい側に。傍から見ていれば、君らも暑苦しいと思われるくらいにね(笑)

迷わない

人生にはいつかなどは無い。そのいつかは永遠に来なくなる可能性もある。今、やろうかやらないか迷っているなら、やったほうがいい。ひょっとしたら、迷っている時間すらも無いかもしれない。

グリップがどうだとか、スタンスがどうだとか、テイクバックがどうだとか、私は横さんからとやかく言われたことはない。投げる、入れる、ただそれだけだ。そして、入らないのなら練習すればいい。

もちろん、それが楽しくないというのなら、大問題だ。ダーツで一番大事なのは、ダーツを楽しむことだからだ。

ありがとう

今まで、心の支えで居てくれた、横さんありがとう。

そして、再びダーツの楽しみを教えてくれた、ふっかさんとその仲間たちありがとう。

新店舗がオープンしたら、また暑苦しい日々を過ごしましょう!!!